中国での決済方法について

スポンサーリンク

中国ではキャッシュレス決済が進んでいます。中国のキャッシュレス決済で最も普及しているのは、WeChat PayとAlipayです。中国に滞在する際には、これらのアプリを日本でインストールして現地ですぐに使えるようにしておくと便利です。

ここでは、中国での決済の方法について、紹介します。

中国および各国の決済方法の状況

中国での決済方法の状況は、キャッシュレス決済比率が83.8%(2021年、以下も同年値)、現金決済比率が16.2%となっています。このキャッシュレス決済比率は、主要国の中では韓国(95.3%)に次いで高いものです。

主要国の中でキャッシュレス決済比率が50%を上回っているのは、オーストラリア(72.8%)、英国(65.1%)、シンガポール(63.8%)、カナダ(63.6%)、米国(53.2%)、フランス(50.4%)があります。日本はキャッシュレス決済比率が32.5%、ドイツが22.2%となっており相対的に低く、現金での決済が一般的となっています。

キャッシュレス決済は、金融機関や流通業などさまざまな業界で合理化の一助となること、消費対策として有望であることなどから日本でも環境整備が進められています。政府は2025年までにキャッシュレス決済比率を4割程度にするという目標を掲げ2024年に達成しており、将来的には80%を目指しています。

中国でキャッシュレス決済比率が高い理由

先に紹介したように中国は韓国に次いでキャッシュレス決済比率が高いですが、その主な理由をいくつか紹介します。

政府がキャッシュレス決済を推奨している

中国政府は、キャッシュレス決済を推奨しており、スマートフォンでの決済が非常に普及しています。

偽札が問題となっている

中国ではATMで偽札が出てくることがあるほど偽札の流通が問題となっています。商店などでは、現金で支払われると、偽札をチェックする手間や損失を被るリスクがあるため、キャッシュレス決済が好まれる傾向があります。

高額紙幣が存在しない

中国の貨幣は、100元札(約2,000円)が最も高額な紙幣のため、高額の支払いを現金で行う場合には多くの紙幣を持参する必要があります。そのため、モバイル決済の方が便利とされています。

お釣りの準備が不足している

キャッシュレス決済が進んだ現在では、特に地方や個人商店で、お釣りの用意がない場合があるので、モバイル決済が便利とされています。

自動販売機ではモバイル決済が主流

中国の自動販売機は、モバイル決済が主流で、支払いに現金が使えない場合があるため、モバイル決済が利用される傾向にあります。

中国でキャッシュレス決済を行う方法

中国 決済 方法

キャッシュレス決済には、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、スマートフォン(QRコード)など様々な手段があります。なかでも中国ではモバイル端末でのQRコード決済が主流となっており、WeChat PayAlipayといったサービスが非常に普及しています。

WeChat Payは、中国のテンセント社が提供するQRコード決済サービスで、WeChatというメッセージアプリに内臓されています。Alipayは、中国のアリババグループが提供するQRコード決済サービスです。

中国では、WeChat PayとAlipayがQRコード決済サービスの9割以上のシェアを占めており、ほとんどの場所のQRコードは両者共通のものとなっています。WeChat PayとAlipayはどちらも中国国内で広く使えるわけですが、最も大きな違いは、WeChat Payにあるメッセージ機能がAlipayにはないことです。

そもそもWeChat Payは、WeChat(微信)という中国国内で最も利用されているメッセージアプリ(日本のLINEのような位置づけ)に内臓されている決済機能です。それに対し、Alipayは決済手段としてはじまりました。

そのため、決済の手段として使うだけならAlipayの方がWeChat Payより使いやすいと言われています。たとえば、アプリを立ち上げた際のホーム画面(1ページ目)に、Alipayは決済用の画面が出てきますが、Wechatではメッセージ用の画面が出てくるのでタップを経て決済画面が表示されるといった具合です。

WeChat PayやAlipayを利用したい場合には、アプリを導入する際に携帯電話番号によるSMS認証が必要になります。ですから、日本でアプリをインストールして、「日本の携帯電話番号」「クレジットカード」「パスポート」を登録しておけば、現地の電話番号がなくても現地ですぐに使えます。

WeChat PayおよびAlipayの使用方法

 

中国 決済 方法

WeChat PayおよびAlipayの使用方法を、以下で手順を追って説明します。

①App StoreまたはGoogle Playストアからアプリをインストール
②携帯電話番号を登録
例.+819012345678
+81(日本の国番号)のあとに 90-1234-5678(先頭の「0」は入力しない)
③SMS認証
登録した電話番号に届いた数字を入力
④実名登録
⑤パスポート情報入力
パスポートの顔写真ページをアップロードなど
⑥クレジットカードまたはデビットカードの情報を登録
【WeChat Pay】
Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discoverなどが登録録可能
【Alipay】
Visa、Mastercard、JCB、Diners Club、Discoverなどが登録可能
⑦QRコードをスキャンする(ユーザースキャン)、もしくはスキャンされる(ストアースキャン)ことで決済が可能

【WeChat Payでのユーザースキャン】

アプリ右上の「+」

「コードをスキャン」

支払う金額を入力

店舗側が金額を確認し、利用者が決済ボタンをタップで完了

【WeChat Payでのストアースキャン】

「自分」

「サービス」

「マネー」

提示したバーコードを店舗側がスキャンで決済完了

【Alipayでのユーザースキャン】

「Scan」よりQRコードをスキャン

支払う金額を入力

店舗側が金額を確認し、利用者が決済ボタンをタップで完了

【Alipayでのストアースキャン】

「Pay/Collect」より支払用のバーコードを表示

提示したバーコードを店舗側がスキャンすることで決済完了

注意:
Alipayは、中国に到着したのち初めてアリペイを利用する際には、機能を有効にするためのアクティベートが必要となります。画面の指示に従い、「Active now」をタップし、パスワードを入力すればアクティベートは完了します。

中国滞在時の支払い手段の準備

中国 決済 方法

中国ではキャッシュレス決済が進んでいますが、だからといって現金が使えないということはありません。スマホ決済がうまくいかず、現金が必要となる場合もあるかもしれません。

そのような時のためにも現金もある程度用意しておくのが安心ですが、商店側はおつりを十分用意していない場合があります。

中国では、1、5、10、20、50、100元紙幣が広く流通しており、物価は日本と同じかやや低い程度です。例えば、飲料水が1.5リットルで3元(約60円)、ビールが500ミリリットルで5元(約100円)、ビッグマックが1個23元(約460円)といったところです。

現金で日用品の買い物をする際には、5元(約100円)、10元(約200円)、20元(約400円)といった紙幣を多く持参していると、たとえお釣りをもらえなくても大きく損をすることはありません。

まとめ

中国ではキャッシュレス決済比率が8割を超えており、主要国の中でも進んでいます。キャッシュレスが進んでいるのは、政府が推進している、偽札防止などの理由があります。

中国のキャッシュレス決済で最も普及しているのは、WeChat PayとAlipayです。中国に滞在する際には、これらのアプリを日本でインストールして現地ですぐに使えるようにしておくと便利です。

また、現地でキャッシュレス以外の決済もできるように、現金を用意しておくと安心です。現金では特に、5元(約100円)、10元(約200円)、20元(約400円)といった紙幣を多く持参していると、たとえお釣りをもらえなくても大きく損をすることはありません。

KABA BLOG
タイトルとURLをコピーしました