男は数十万年前の石器を次々と掘り当て「神の手」とまでもてはやされていたが、実は自作自演であった・・・
発掘狂騒史
「岩宿」から「神の手」まで
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●上原 善広
1973年、大阪府生まれ。
被差別部落出身で、部落問題を中心に文筆活動を行っている。
高校在学中に始めた円盤投で頭角を現し府大会で優勝。
高校時代は三度にわたり停学処分を受けていたがスポーツ推薦で大阪体育大学に入学。
同大を卒業後、中学校の体育非常勤教師となる。
冒険家を志して単身渡米し、米国で1年間ほどを過ごし、23歳の時にロサンゼルスの日系新聞『羅府新報』でフリーライターとしてデビュー。
長く雑誌を活動の場としてきたが、2005年に著作『被差別の食卓』を新潮社から刊行。
2010年4月、『日本の路地を旅する』により、第41回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
2010年12月、文筆活動により、咲くやこの花賞(文芸その他部門)受賞。
2012年3月、『新潮45(2011年11月号)の「孤独なポピュリストの原点」』により、編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞大賞受賞。
2016年、『一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート』により、ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。
中上健次に倣って被差別部落を「路地」と呼んでいる。
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新潮文庫
新潮社
2017年
368p
649円(税込)
前期旧石器時代は現生人類の前の原人の段階で、石器も黒曜石を選ぶなどという高度なことはせず、その辺の固い石を砕いただけだった。
そのため自然の礫(れき)と見分けがつきにくく、プロの学者の間でも本当に石器なのか議論が絶えなかったという。
そのわかりにくいグレーゾーンで在野の考古学研究者が次々と「石器」を発見したものだから支持派ならずとも飛びついたのだが、後に自作自演によるものだったことが判明した。
石に憑かれた男たちの人生を追う、渾身の日本考古学界史。
★★★★☆
一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート
路地の子
被差別の食卓
日本の路地を旅する
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関連本
神々の汚れた手―旧石器捏造・誰も書かなかった真相、文化庁・歴博関係学者の責任を告発する(奥野 正男)
旧石器遺跡捏造事件(岡村 道雄)
発掘捏造(毎日新聞旧石器遺跡取材班)
考古学崩壊 前期旧石器捏造事件の深層(竹岡俊樹)