コーヒー、紅茶、ココナッツ等をプランテーションから運ぶために建設が始まったスリランカの鉄道。
スリランカ鉄道について
♣歴史等
1858年、スリランカ(当時はセイロン)を植民地にしていたイギリスにより、内陸にある茶畑、コーヒー畑から積み出し港のあるコロンボまで茶葉、コーヒーを輸送するため、コロンボ〜キャンディ間(メインライン)の鉄道建設が始まった。
1865年、メインラインのコロンボ・ターミナス駅 – アンベプッサ駅間で開業。
1885年、南西部のココナッツ畑の発展に伴いコーストラインが開業。
その後、1900年代初頭までに各線が開業。
♣主要路線
赤・・・メインライン
黄・・・コーストライン
緑・・・プッタラムライン
黒・・・ノーザンライン
≪メインライン≫
・起点
コロンボ・フォート駅
・終点
バドゥッラ駅
・路線距離
294km
・路線概要
ポルガハウェラ以東は山岳路線であり速度も余り出せない。
沿線にはヌワラ・エリヤなどの紅茶畑が広がり、高所から見下ろす景色は美しい。
・接続路線
ラーガマ駅でプッタラムラインと、
ポルガハウェラ駅でノーザンラインと、
ペラデニヤ駅でマータレーラインと。
・主たる駅
ラーガマ、ポルガハウェラ、ランブッカナ、ペラデニア、ナヌ・オヤ
≪コーストライン≫
・起点
コロンボ・フォート駅
・終点
ベリアッタ駅
・路線距離
183.7km
・路線概要
コロンボから南部へ向かう路線。
殆どが海岸沿いなので海の景観を長く楽しめる路線となる。
しかし、2004年のスマトラ島沖地震の際は発生した津波によって客車が流され、1,700名もの死者が発生した。
現在、中国資本によるカタラガマへの延伸計画があり、2019年1月6日にその第1フェーズとしてベリアッタまでが開業した。
・主たる駅
パナドゥラ、カルタラ・サウス、ゴール、マータラ、ベリアッタ
≪プッタラムライン≫
・起点
ラーガマ駅
・終点
プッタラム駅
・路線距離
119.1km
・路線概要
コロンボから真北へ向かう路線。
沿線にバンダラナイケ国際空港があり、「Air-port」行きの列車も設定されている。
だが本数は日2往復程度しかなく、空港関係者向けの輸送が中心である。
・主たる駅
カンダナ、ジャ・エラ、カトゥナーヤカ、ニゴンボ、プッタラム
≪ノーザンライン≫
・起点
ポルガハウェラ駅
・終点
カンカサントゥレイ駅
・路線概要
ポルガハウェラから北へ行く路線。
ポルガハウェラでメインラインと接続。
・主たる駅
ポルガハウェラ、バブニヤ、ジャフナ、カンカサントゥレイ
♣経営方式
政府機関スリランカ鉄道局が運営。
♣列車種別
・インターシティ(Intercity express)
最速達列車。乗車のためには追加料金が必要。
・急行(Express)
コロンボと乗換駅、主要都市を結ぶ列車。
・普通列車(Suburban)
各駅停車
etc.
♣車両の等級
・1等車
コロンボ – キャンディ間のインターシティなど限られた列車に連結。
エアコン車は、メインライン、ノーザンラインの急行列車で利用可能。
・2等車
2人がけの座席(対面ではない)が通路を挟んで両側にある。ソフトシート。
・3等車
2、3人が座れる対面シートが通路をはさんで両側にある。木製かソフトシート。
♣運賃例
≪メインライン≫
COLOMBO FORT → BADULLA
294km
08:30発、17:44着(9h14m)
EXPRESS TRAIN
1st Class ~ ?
2nd Class ~ Rs 520
3rd Class ~ Rs 325
(1Rs(スリランカ・ルピー)=0.55円(2021年.1月現在))
≪コーストライン≫
COLOMBO FORT → BELIATHTHA
183km
14:40発、18:28着(3h48m)
COLOMBO COMMUTER
1st Class ~ Rs 480
2nd Class ~ Rs 390
3rd Class ~ Rs 255
(1Rs(スリランカ・ルピー)=0.55円(2021年.1月現在))
≪プッタラムライン≫
RAGAMA → PUTTALAM
121km
08:23発、12:38:着(4h15m)
MIXED TRAINS
1st Class ~ なし
2nd Class ~ Rs 230
3rd Class ~ Rs 125
≪ノーザンライン≫
POLGAHAWELA → KANKESANTHURAI
339km
08:02発、15:20着(7h18m)
LONG DISTANCE
1st Class ~ なし
2nd Class ~ Rs 570
3rd Class ~ Rs 355
時刻・運賃検索は、こちら(Sri Lanka Train Schedule)。
鉄道路線図は、こちら(スリランカ鉄道のサイト)。
スリランカにも生息するアジア象の特徴の一つは、「耳が小さく四角形」。
(アフリカ象は「大きく三角形」)