上海浦東国際空港から上海市内への行き方のほか、上海浦東国際空港や降機から入国への手順などについて紹介します。
上海浦東国際空港について
上海浦東国際空港について、上海市にあるもう一つの国際空港・上海虹橋国際空港との関係性および旅客ターミナルについて紹介します。
上海にある2つの国際空港
上海には、上海浦東(プードン)国際空港と上海虹橋(ホンチャオ)国際空港の2つの国際空港があります。浦東空港は上海市中心部から東に30kmの沿岸部に位置し、虹橋空港は市中心部から西に15kmの内陸部に位置しています。
古くからあるのは虹橋空港の方で、長年、上海の空の玄関口として機能してきました。しかし、航空需要の増加により既存の施設では対応できなくなり、空港の拡張も検討されましたが、市街地が近いため拡張は困難と判断され、新たに浦東空港を建設することになりました。
浦東空港は1999年に開港され、ほとんどの国際線が虹橋空港から移転されました。現在、虹橋空港からの国際線は香港、マカオ、台北、羽田など近距離便のみとなっています。
旅客ターミナル
上海浦東国際空港の旅客ターミナルは、西側に第1ターミナル(T1)が東側に第2ターミナル(T2)があり、それらの南側にはH型をしたコンコース(搭乗棟)があります。T1とコンコースの西側エリア(S1コンコース)、T2とコンコースの東側エリア(S2コンコース)は、地下を走る電車(MRT)で結ばれています。
コンコースでは飛行機への乗降が行われますが、旅客ターミナルではその他に搭乗手続き(チェックイン、荷物預け)や保安検査も行われます。T1とT2は500mほど離れていますが、北歩行道・中歩行道・南歩行道の3つの渡り廊下で連絡されているほか、無料シャトルバスでも移動できます。
各航空会社の利用ターミナル
上海浦東国際空港は、航空会社毎に利用ターミナルが以下のとおり決まっています。
【第1ターミナル】
ベトナム航空、中国東方航空、上海航空、中国聯合航空、チャイナエアライン、スリランカ航空、エールフランス、KLMオランダ航空、日本航空、ジンエアー、大韓航空、デルタ航空
【第2ターミナル】
上記のほか
入国手続き
上海浦東国際空港に着陸・降機後、入国審査、預け荷物受け取り、税関を経る手順は、以下のとおりです。
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発熱や嘔吐などの症状がある方など検疫申告を必要とする場合は係官へ申告ください。
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入国審査では、パスポートと入国カードを提示すると、外国人(14歳~70歳)の場合は指紋の照合と顔画像の撮影が行われます。入国カード(Arrival Card)は機内で配布されたり入国審査のフロアーに置いてあります。
中国の出入国審査では自動化ゲートがありますが、長期滞在者用で要事前登録も必要なので、観光で入国する人は対面審査が一般的です。日本人が観光等で30日以内の滞在をする場合には、2024年11月30日から2025年12月31日までは、ビザ免除とされています。
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申告が必要な物品を所持している場合は、税関申告書を記入の上、赤色表示(Goods to declare)の課税カウンターの方へ、所持していない場合は、税関申告書は不要で、緑色表示(Nothing to Declare)の免税カウンタ-へ進みます。
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トランスファー(乗り継ぎ)
ここでは、上海東浦国際空港でのトランスファー(乗り継ぎ)方法について紹介します。中国では、法令により国際線の乗り継ぎであっても一旦入国および出国審査を受ける必要があります。
ただし、上海浦東国際空港をハブ空港と位置付けている中国東方航空は、当空港に於ける国際線の乗り継ぎに関して、ターミナル1館内に於ける自社国際線同士の乗り継ぎであること、当日中の乗り継ぎであり、かつ受託手荷物が乗り継ぎ便に至るまでスルーでチェックインされていることなどの条件を満たしている場合に限り、入国・出国審査を改めて受けずに乗り継ぎができます。
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発熱や嘔吐などの症状がある方など検疫申告を必要とする場合は係官へ申告ください。
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乗り継ぎ便の搭乗券を持っていなければ、トランスファーカウンターで発券します。
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空港ラウンジ
上海浦東国際空港のプライオリティパスラウンジは以下のとおりです。
ターミナル | 名称 | 営業時間、場所、利用条件 |
T1 | First Class Lounge (No.9) | 【営業時間】 |
China Eastern Airlines No. 35 Lounge | 【営業時間】 | |
First Class Lounge (No.39) | 【営業時間】 | |
T2 | First Class Lounge (No.69) | 【営業時間】 |
China Eastern Airlines No.77 Lounge | 【営業時間】 | |
First Class Lounge (No.73) | 【営業時間】 | |
S1 | China Eastern Airlines No. 101 Lounge | 【営業時間】 |
VIP Lounge 120 | 【営業時間】 | |
China Eastern Airlines No. 137 Lounge | 【営業時間】 | |
S2 | VIP Lounge 170 | 【営業時間】 |
VIP Lounge 190 | 【営業時間】 |
上海浦東国際空港から市内への移動手段5選
上海浦東国際空港から市内への移動手段を5つ紹介します。
5つの移動手段を比較
営業時間 | 料金 | 市内中心までの所要時間 | 快適性 | |
上海トランスラピッド | 7~22時頃 | 50元 | 約8分(終点:竜陽路駅) | 上 |
上海地下鉄2号線 | 6~22時頃 | 3~10元 | 約60分 | 中 |
上海エアポートリンクライン | 6~22時頃 | 4~26元 | 約40分 | 上 |
バス | 7~23時頃 | 36元 | 約60分 | 中 |
タクシー | 24時間 | 150〜250元 | 約50分 | 上 |
3つの鉄道(上海トランスラピッド、上海地下鉄2号線、上海エアポートリンクライン)
上海浦東国際空港から市内中心部へは、上海トランスラピッド、上海地下鉄2号線、上海エアポートリンクラインの3つの鉄道が連絡しています。いずれの駅もT1とT2の中間にあり、名称は「浦東1号2号航站楼(ターミナル)駅」と同じですが、場所が異なります。
上海トランスラピッドの駅は北歩行道と中歩行道から、上海地下鉄2号線の駅は中歩行道と南歩行道から、上海エアポートリンクラインの駅はすべての歩行道から行くことができます(所々で各歩行道を連絡する通路もあります)。
上海トランスラピッドは、上海浦東国際空港と上海市浦東新区内の竜陽路駅の間29.9kmを約8分で結ぶ磁気浮上式鉄道(磁気浮上式リニア)です。上海磁気浮上式鉄道交通開発社が運航を行っており、営業時間は7~22時頃迄で15~20分毎に発車しています。
料金は片道50元(1元=20.8円、2025.2.10)ですが、当日の航空券を窓口で提示すると40元で購入可能です。
上海浦東国際空港と国家会展中心駅の間59.7kmを結ぶ路線で、上海屈指の利用者数を誇る路線です。営業時間は、6~22時頃で4~8分間隔で運行しており、運賃は距離により異なり3~10元です。
上海エアポートリンクライン(市域機場線)は、2024年12月から営業を開始した路線で、上海浦東国際空港と上海虹橋国際空港の間69kmを40分で連絡しています(地下鉄2号線だと90分)。営業時間は6~22時頃で15分間隔で発車しており、料金は4~26元です。
バス
空港一線 | 空港四線 | 守航夜宵線 | ||
運行時間 | T1 | 07:00-23:00 | 07:00-23:00 | 23:00-5:30 |
T2 | 07:03-23:03 | 07:03-23:33 | 23:03-5:33 | |
終点 | 虹橋枢紐東交通中心 | 上海火車駅(北広場) | 虹橋枢紐東交通中心 | |
運行間隔 | 30-60分 | 20-70分 | 利用客数により調整 | |
運賃(元) | 36 | 2-28 | 18-34 |

虹橋枢紐東交通中心(赤印)
タクシー
タクシー乗り場は、T1では12番出口、T2では25番出口のところにあり、24時間営業となっています。市内中心地までは40~60分程度で、料金は150元〜250元(3,135円〜5,225円)ほどかかり、深夜や連休時等には加算される場合があります。
まとめ
上海浦東国際空港から上海市内への行き方のほか、上海浦東国際空港や降機から入国への手順などについて紹介してきました。上海には市内中心部を挟んで上海浦東国際空港と上海虹橋国際空港があり、その間の交通が発達しています。